古賀市にあるあおぞらの里訪問看護ステーション 2Fで、振り返りカンファレンスを行いました。

今回は、間質性肺炎の方数名を振り返りました。間質性肺炎は癌ではありませんが、死に至る呼吸器疾患で緩和ケアが必要です。しかし、どの様に緩和ケアを提供していくのかまだまだ課題が多いです。緩和ケアとは、癌を対象にしている印象がありますが、1990年代以降、高齢化の進行や慢性疾患の増加という背景の中、緩和ケアの対象は非がん患者も含むと認識されつつあります。

今回の場合は、高齢者で老々介護の二人暮らしの方々でした。高齢でしたが、意思がはっきりしていて、治療方針など意思決定を自分で行えます。どちらかというと、こちらからの言うことをなかなか受け入れてもらえなかったりもしました。その原因として、呼吸不全が慢性的に進行していて自覚症状に乏しいこと、癌のような悪性疾患と言われていないので急に悪くなることはあまり考えていないことがあり、患者さんと医療機関の間で認識の違いが生じたのかもしれません。しかし、ある程度動くと息苦しいので実際には入浴など一人ではできなかったり、トイレへの移動も介助が必要だったりと負担をかける場合が多く、またそのご家族も何かと自分が面倒をみようと愛情あふれ献身的な方が多いので、負担があっても無理をしがちとなります。

このような状況で支援が十分か?急性憎悪時にすばやく対応できるか?分かっていても急な状態悪化にはバタついてしまいます。いつ・どの様に予後説明を行うか、どの様なサービスが必要か?高齢者の場合、介護保険の申請の時期はいつがいいか?などを話し合いました。ほかにも課題は多くあります。このような課題を様々な職種と連携しながら、少しでも改善できるよう今後もカンファレンスで話し合っていきたいと思います。