10/3に第3回 振り返りカンファレンスを行いました。今までは当院で開催してきましたが、今回は東郷駅の横の「Cocokara ひのさと」をお借りしました。当院では13~14人も入ると満員でしたが、今回は20名以上入っても余裕がありました。800円/2時間で利用でき、プロジェクターなども貸して頂けるので大変良かったです。
今回のテーマは『介入を拒否する患者さん・ご家族にどのようにアプローチしたらいいか?』でした。
医療関係者はある程度、今後のことを予測し、患者さんにアドバイスをしていきます。例えば 居室からトイレまである程度距離があり、移動時に転倒の危険がある場合、移動を楽にできるように廊下に手すりを付けることを提案したり、あまり移動しなくていいように居室にポータブルトイレを設置することを提案したりします。了解して頂ければこちらとしても少し安心できますが、様々な理由で拒否されることもあります。その時は、このままで大丈夫かな?と心配が残ります。予想される危険度が高くなるほど、心配は大きくなります。そのような時どうしたらいいか?患者さんやご家族が安心して、穏やかに自宅や施設で生活できることが目的であり、介入はその手段です。ご家族の意向に従い、介入せず、もし介入を希望される時にはすぐに介入できるように準備だけしておくのがいいのではないか、介入によるメリットを説明し、根気強く説得したり、場合によっては、やや強引でも介入をした方がいいのではないか?などの議論がありました。強引な介入により、患者さんとの関係が悪くなっては元も子もありません。しかし、例えば当初、デイサービスに行くことを嫌がっていたけれど、行ってみると案外楽しめたとか、訪問薬剤は要らないと言っていたけれど、来てもらったら薬の管理が楽になったり、夜間・休日に薬が必要となり助かったというようなこともしばしば見られます。介入を勧める医療者との関係性ができていれば、ある程度の強引さもあの人が言うなら仕方ないか?となるのかもしれません。医療者側は、そのような関係性を作れるように努力をする事が大切なのだと思いました。在宅療養では医学的な視点の他に、自宅の環境、経済的な事なども複雑に絡みます。環境整備や経済的な事の問題解決は、ケアマネジャーやその他の多職種での視点からの提案が大切なのだと思いました。